大人数での海外遠征—どんな宿泊施設に泊まったの?
今回、総勢36名という人数でアメリカへ渡ったThe Lockers。宿泊施設はホテル、メンバーの実家、Airbnbの3パターンから自身の予算や好みに合わせて選びました。
今回のブログでは、各宿泊施設での体験を綴っていきたいと思います。
宿泊所①ホテル
BHS国際大会では、BHSが会場近くのいくつかのホテルと提携しており、出場者は割引料金で宿泊することができます。
今回の主な提携ホテルとしては、ハイアット・リージェンシー、グランド・ハイアット、シェラトンといった星付きホテルがありました。
筆者が滞在したシェラトンの客室は、広々とした大きなベッドにテレビ、洗面所、シャワー、そして冷蔵庫まで揃っており、快適そのもの。ただし、星付きホテルであっても日本のホテルのようにパジャマや歯ブラシは備え付けられていないので、必要なものは持参しておくと安心です。
ドライクリーニングサービスもあり、今回は滞在中に本番が複数回あったため、とても重宝しました。ランドリーサービスも用意されていましたが、シェラトンでは支払いに専用アプリが必要で、さらに利用登録にはSMS認証が必須。そのため日本の携帯番号では認証ができず、今回は残念ながら利用を断念しました。
宿泊料金は税金込みで一泊あたり約 $220(約32,000円)。さすが星付きホテル、割引料金とはいえなかなかの金額です。
ただ、アメリカのホテル料金は「部屋単位」で設定されているため、複数人で泊まればぐっとお得に。実際、団内でも2人や4人で同室にしているメンバーも多く、うまくシェアしてコストを抑えていました。
ホテル滞在には、いくつか大きなメリットがありました。
まず一つ目は、コンベンション会場へのアクセスの良さ。今回の会場である コロラドコンベンションセンターまでは徒歩10分という近さで、空き時間があればすぐにホテルへ戻って休憩できました。コンベンション期間中は、観覧、リハーサル、本番、関連イベントとスケジュールがぎっしり。体力を大きく消耗することも多かったので、この距離感のありがたさは想像以上でした。
二つ目は、宿泊客のほとんどがバーバーショッパーだったこと。ロビーや廊下、エレベーター前など、そこかしこで自然発生的にTagを歌う光景が!これぞ本場アメリカのバーバーショップ文化と、テンションが一気に上がりました。
そして、あちこちに有名人が!あまりにも突然の遭遇で、写真をお願いするタイミングを逃すことも多かったのですが、認識できただけでも以下のような方々に出会いました(きっともっとたくさんのレジェンドがいたはずなのに、自分のバーバーショップ知識不足を痛感!)。
Rasmus Krigström ホテル周辺を歩いていたら、目の前をすっと通り過ぎていきました。反応できず。
Tony & Joseph De Rosa エレベーターの扉が開いたら、目の前にDe Rosa一家!気づいたときには、もう扉が閉まっていました。
Jeff Oxley 同じくエレベーターの扉が開いたら、目の前を通り過ぎていく姿が!すぐに追いかけて声をかけ、三度目の正直でついに一緒に写真を撮ってもらいました。
そして三つ目は、ホテル内の会議室がコーラスのリハーサル室や Harmony University の関連イベント会場として使われていたこと。リハーサル見学やイベント参加がとてもスムーズにできました。ちなみにシェラトンでは、今回のコンベンションでコーラスチャンピオンとなった超強豪コーラス、 Vocal Majority のリハーサルが行われており、その迫力ある歌声を間近で体験することができました。(コーラスのリハーサルやHarmony Universityについては、また別の記事でご紹介します!)
宿泊所②Airbnb
自炊したい派や海外旅行・生活に慣れているメンバーは、Airbnbでのハウスシェアを選びました。コンベンション会場のあるダウンタウンからは少し離れていますが、タクシーで15分弱の距離。喧騒から離れた落ち着いた住宅街にあり、スーパーマーケットまで徒歩5分という便利な立地でした。筆者が宿泊した物件の一人あたりの宿泊料金は1泊11,000円ととてもリーズナブル。
家には生活に必要なものがほとんど揃っていて、自分たちで用意するのは食材だけ。一人ずつに寝室があり、広々としたリビング・ダイニングにキッチン、さらに庭までついていてとても快適でした。朝はコーヒーメーカーで淹れたコーヒーに、ヨーグルトやシリアル、トーストや卵などをそれぞれ好きに調理して食べられるのが魅力(しかも経済的!)。
海外のスーパーはとにかく広くて種類も豊富!みんなでワイワイ買い出しに行き、それぞれが食べたいものを次々とカゴに入れていった結果、レジでのお会計に少し驚いたこともありました。
チェックイン・チェックアウトはセルフ方式で、玄関に取り付けられた暗証番号式キーボックスから鍵を取り出す仕組み。一人に鍵が集中することなく、みんなが好きな時間に出入りできて便利でした。ホストとは対面することはありませんでしたが、滞在中はメッセージを通じて密にやり取りができたので、ちょっとしたトラブルもすぐに解決できました。
メンバーそれぞれが別行動をすることが多かったのですが、お互いの予定や帰宅時間などについて常に密なコミュニケーションを取れたこともよかったです。
ダウンタウンまでは主にUberやLyftなどのライドシェアを利用し、料金はみんなで割り勘。金額は人数や混雑状況によって変動しますが、日中はだいたい$15~16(2,200-2,400円)程度。配車スピードも速く、コンベンション会場から家に戻るときもなるべく乗り合いをして、ハウスシェア生活を存分に楽しみました。徒歩圏内に鉄道の駅もあったため、電車を使うオプションもあり、便利でした。
ホストとのやり取りには英語力が必要ですが、英語話者と一緒に滞在できれば、Airbnbはとても経済的で快適、そして「現地の人のように暮らせる」魅力的な滞在スタイルだと思います。
宿泊所③メンバーの家でホームステイ
メンバーの中には、アメリカ出身で The Lockers の一員である Micah の実家にホームステイした人もいました。
Micah は昨年まで日本に留学していた大学生で、在学中に The Lockers に入団し、バーバーショップを始めました。しかし、留学期間が終わると同時に帰国することに。
不思議なご縁というのはまさにこのこと。なんと彼の実家は、今回の大会の開催地・デンバーだったのです。地元デンバーの強豪コーラス The Sound of Rockies に入団しデンバーでもバーバーショップを楽しんでいるMicahも、今回我々と一緒に歌うことになりました。
大会期間中は、Micah ファミリーの温かいご厚意により、総勢9名のメンバーが彼の家にホームステイさせていただくことに。
日本の家に9人を泊めるのはなかなか難しいですが、彼の家はとても広く、全員が余裕で過ごせるほどのスペースがありました。しかも泊まる場所だけでなく、毎朝豪華な朝食まで用意してくださったのです。
食卓には、食べきれないほどのベーコンやハム、そして目玉焼きがずらり。アメリカらしいボリューム満点の朝ごはんに、毎日みんな感激していました。
ちょうど大会の時期がアメリカの独立記念日と重なっていたため、家の前には大きな星条旗が掲げられていました。そしてそのすぐ隣には、私たちのために日本の国旗も。Micah だけでなく、お父さんも大の日本好きで、そのことを何度も嬉しそうに話してくださったのがとても印象的でした。
滞在中には、水回りのトラブルや体調不良といったちょっとしたハプニングもありましたが、ご一家は嫌な顔ひとつせず、いつも明るく親切に接してくれました。帰国日、家を後にするときにはみんな名残惜しく、胸がいっぱいに。
Micah 一家のおかげで、アメリカでの時間を本当に楽しく過ごすことができました。またいつか必ず、あの笑顔あふれる家族に会いに行きたいと思います。
宿泊施設の体験談はいかがでしたでしょうか。動線や利便性という点ではホテルに軍配が上がりそうですが、今回のように大人数での旅では、ホテル以外の選択肢で仲間たちと一緒に生活しながら過ごすのも、忘れ難い経験になります。各宿泊施設にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どのオプションを選んだメンバーも、平等に滞在を楽しむことができました。
さて、次回のブログでは、いよいよコンベンション会場についてご紹介します。私たちが滞在中、ほとんどの時間を過ごしたこの会場には、たくさんの話題があります。どうぞお楽しみに!
Text & Editing:Setsu/Contributors:Tom, Burgess, Setsu