役割:メロディを担当し、曲の感情を観客に伝える中心的存在
音色:ドラマチックで表現力豊かな声が理想的
音量バランス:全体の約30%(際立つ存在)
特徴:バーバーショップの大きな特徴の一つが、メロディが2番目に高い声部(リード)にあること。これは「内側から響くメロディ」として、独特のバーバーショップ・サウンドを生み出します。表現力が求められるパートで、カリスマ性や安定感も必要です。他のパートはあなたを主役として輝かせるために支えます。それはとてもエキサイティングな役割でもあります。音域的にはクラシックのテナーに近いですが、バーバーショップのテナーよりは低めです。ちなみに、2番目に高いパートがメロディを担当するというのは、バーバーショップ特有の特徴でもあります。
役割:最も低い音域で、サウンド全体の土台を支える
音色:力強く、豊かで芯のある声が理想的
音量バランス:全体の約40%(リードと並ぶ主力)
特徴:ベースは和音の根っこを担う存在で、全体のサウンドに重厚さを与えます。リードとともにアンサンブルの「中心」となり、他のパートが安心して音を重ねられる土台となります。他のパートがあなたに依存しているので、すべてがきれいにハモったときの達成感は格別です。リードと強い関係を築き、音楽の中心を支えるパワフルな存在になります。音がロックイン(完璧にハモる)した時の快感は格別です!
役割:リード(メロディ)の上でハーモニーを作る最も高い声部
音色:軽やかで明るい、リリカルな声が理想的
音量バランス:全体の約10%(控えめ)
特徴:高くて美しい音を歌うのが好きなら、このパートがぴったり!テナーはアンサンブルの中で最も高いパートで、リードとデュエットのような形になることも多いです。多くの男性テナーはファルセット(裏声)で歌います。通常の音楽スタイルでは主旋律を歌う最も高い声部が目立ちますが、バーバーショップではこのパートが主役ではなく、メロディを引き立てるためのスパイス的存在。他のパートが音の土台を作るのに対し、テナーはその上を自由に漂いながら、音にキラキラとした魔法のような輝きを加えます。軽やかで明るく、正確に歌うことが求められます。
役割:リードの上下に位置し、コードの中間部分を埋める接着剤的存在
音色:リリカルで柔軟な声が理想的
音量バランス:全体の約20%
特徴:時に「アンチ・リード」とも呼ばれるバリトンは、曲の中で常に動き回りながら、リードとベースの間の音を埋め、和音を美しく響かせるために瞬時に調整を行います。単体で歌うと少しランダムでまとまりのないように感じるメロディを担当することが多いでしょう。自分のパートを目立たせるよりも、全体のサウンドを引き立てる「接着剤」のような存在となることが、バリトンを歌う面白さであり、やりがいです。